治験のパート・アルバイトのメリット・デメリット

治験とは新薬が発売中される前に必ず行われるもので、新薬を飲んで、1日~数日の間通院もしくは入院をし、薬の効果を測定します。
治験は正確にはパートやアルバイトではなく、実験参加協力者であり、もらえるお金はお給料(給与所得)ではなく、報酬(雑収入)扱いになります。
治験参加者が行うことは薬を飲んで、入院期間を過ごすことで、その入院期間に健康診断や採血が行われます。入院の前後に健康診断を行うこともあります。

メリット
1、報酬は割高
治験のメリットは何といっても高額の報酬にあります。報酬の相場は1泊につき1~2万円であり、数日入院すれば10万円を超すことも珍しくありません。また、交通費も全額支給してもらえるところがほとんどです。短期間で高額の収入を得られるのは治験のなによりのメリットです


2、何もしなくて良い
入院期間中は基本的に何もしなくてOKです。ベッドに寝ていれば勝手にスタッフが来て採血をしてくれます。
難しい作業や力仕事を行なったり、スタッフ以外の人と話したりする必要もありません。
一般的なパート・アルバイトの仕事と比べると段違いに楽です。


3、時間を自由に使える
入院期間中は採血や食事などの時間を除けば全て自由時間です。その時間はあなたの自由に使うことが出来ます。携帯電話やノートパソコン、携帯ゲーム機などの持ち込みも可能なので、治験をしながらパソコンで在宅ワークをして更に稼ぐなんてことも可能です。
病院によってはマンガやテレビが置いてある病院もあるので、そこで時間を潰したり、資格試験のための勉強をしたりも出来ます。


4、タダで健康診断が出来る
治験の前には必ず健康診断が行われます。これは治験参加者が実験対象者として適しているのかどうかを診るためです。
治験の内容にもよりますが、身長体重の測定や、血圧、採血、検尿、レントゲン、医師による簡単な健康診断も行われます。
そのため、何か身体に不調があった場合はその時点で発見してもらえる可能性が高いです。
もちろん、不調があった場合は治験に参加することが出来なくなりますが、タダで健康診断を受けられた上に治験によっては交通費ももらえます。


5、食事が3食出る
入院期間中は病院によって食事が用意されます。食事の内容は治験によって異なりますが、栄養バランスがしっかりとしたものであるケースが多く、一人暮らしの人や不規則な人には嬉しいところです。
ただし、治験の結果にばらつきが出てはいけないため、苦手なものがあった場合や少食な人でも全てきちんと食べなくてはいけません。


6、新しい治療を受けられる
治験は何も健康な人を対象にしたものではありません。病気を治すための薬ですから、病気の人に参加してもらうことも多くあります。中でも糖尿病を対象とした治験はとても多いです。
その場合、今まで使われていなかった新しい薬を飲むことによって、病気の状態が改善したり、場合によっては治ることだってあり得ます。
お金をもらえて更に病気を治すチャンスだってあるのです。

デメリット
1、拘束時間が長い
治験の内容によっては2週間以上拘束されるということもあります。また、入院期間中は所定のエリアから出ることは出来ません。
その間家に帰ったり、他のパート・アルバイトをすることが出来ないのは大きなデメリットでしょう。


2、退屈で辛い
拘束時間も長く、病院から出られないため、退屈してしまいます
病院の中にもテレビやマンガが置いてあったり、携帯電話やノートパソコンや携帯ゲーム機を持ち込むことも可能なので、なるべくヒマにならないように工夫した方がよいでしょう。


3、必ずしも希望の治験に入れるとは限らない
せっかく治験のために他のパート・アルバイトを休んだり、予定をキャンセルして日程を空けたとしても、健康診断で落ちてしまったり、病院の都合で治験がなくなってしまったら全てがパーです。もちろん、報酬ももらうことが出来ません。そうならないためにも、健康診断に向けて、病院から指示されたことはきちんと守るようにしましょう。


4、禁止事項が多い
治験は薬を飲んで、その効果を測定するため、禁止事項が多くあります。
薬の効果に影響を与えてしまい、正しい測定が出来なくなってしまうようなことは全て禁止事項になります。
例としては他の薬の使用、グレープフルーツなどの柑橘類の摂取、サプリメントの摂取、激しい運動、日焼けなどです。
禁止事項は治験の内容によって異なり、より厳しいところや、これよりも緩いところもあります。


5、リスクが0ではない
新しい薬を飲むわけですから、リスクが全く無いということはありません。もちろん、治験の前に小動物などで何度も実験を繰り返し、人間が飲んでも大丈夫という結果が得られた上で治験に進むわけですが、それでもリスクが0ではありません。
何万分の1の確率で副作用が出てしまうこともあります(治験薬に限らず、市販薬や処方薬もそうですが…)。
もちろん、副作用が出てしまった場合はきっちりと補償が行われますが、最悪一生後遺症が残ってしまうということだってあり得ます。


6、続けて出来ない
一度治験を受けた人は4ヶ月期間を空けないと次の治験に参加することが出来ません。5で述べたような副作用のリスクを軽減するためです。
そのため、何度も続けて参加することが出来ないので、治験だけでずっと稼ぎ続けるということは出来ません。?